東北放射光施設利用推進室(SLiT-J)

東北放射光施設計画 SLiT-J (Synchrotron Light in Tohoku, Japan)

イノベーション創出のカギを握る放射光

放射光とは

ナノを見て、私たちの今日を支え、明日を拓く光です。
SLiT-Jは、その光を、日本の技術の粋を集めて創る研究開発の先端施設です。

私たちの生活にとって

放射光は学術研究や産業技術開発の重要なツールです。たとえば、

海外では

文部科学省「次世代放射光施設に関するニーズ調査」報告書にMAX-IVのデータを追加したもの
エミッタンス10nm・rad以下の高輝度第三世代放射光施設の建設または運用開 始年次推移
文部科学省「次世代放射光施設に関するニーズ調査」報告書にMAX-IVとTPSのデータを追加 したもの。赤は2-3 GeVクラスの放射光光源
日本の産業活用の成功に刺激され、海外では多くの科学技術立国を目指す国々が最新技術を搭載した放射光施設を相次いで建設しています。 高性能の光を求めて、技術開発競争が激化し、光の明るさで日本を100倍上回る施設も登場してきました。また、その放射光施設の周囲に企業が集積し、リサーチコンプレックスを形成しています。

今後の我が国の国際競争力を強化していく上で、新しい放射光施設が必要となっています。

日本では

最先端の放射光施設であるSPring-8*の建設から20年が経過しています。我が国のものづくりを支える 炭素やリチウム、鉄やコバルトなど、重要な元素の振る舞いをナノレベルで見るには、 海外に比べて、光の明るさで100倍劣っています。

このような現状を受け、 日本学術会議の「第22期 学術の大型研究計画に関する マスタープラン」では、 東北7大学が進める中型高輝度放射光施設 (3GeVリング) SLiT-Jを基にした 「新しい時代の科学技術立国を支える放射光科学の高輝度光源計画」が重点計画として採択されました。
今、学術・産業界から、一刻も早い「中型放射光施設の建設実現」が求められています。**
東北放射光施設計画は、それに応え、イノベーション創出に貢献するものです。
*兵庫県にある大型放射光施設。周長は世界最大の1400m。
**2014年10月31日 学術会議公開シンポジウム
SLiT-Jが実現すると

ナノを見る施設

SLiT-Jは、東北がデザインした新しい放射光施設の計画です

SLiT-Jは、東北がデザインした新しい放射光施設の計画です
放射光は、リング型の加速器の中を光速で運動する電子が方向を曲げられた時に発生します。
たとえば、
  • 台湾 TPS (周長:518m)では、エミッタンス1.6 nmradの電子ビーム
  • 米国 NSLS-II (周長:792m)では、エミッタンス0.55 nmradの電子ビーム
  • スウェーデン MAX-IV (周長:528m)では、エミッタンス0.33 nmradの電子ビーム
が加速エネルギー3 GeVでリング型加速器を周回し、放射光を発生しています。
SLiT-Jは、周長:354m、エミッタンス0.93 nmrad、加速エネルギー3 GeVのコンパクトで高性能の放射光施設です。

*エミッタンス: 電子ヒ?ーム径と角度広か?りの積。ヒ?ームエミッタンスか?小さい加速器は、電子や放射光か?狭い範囲に集まっており、高輝度光源となりうる。

光の性能は、これまでの100倍以上に

光の性能は、これまでの100倍以上に
  • 太陽光の明るさの10億倍の輝度
  • 軟X線領域で、国内最高性能のSPring-8の100倍の輝度
  • 5メガワット(SPring-8の1/10)の省エネ運転で発生

デカナノからシングルナノへ

デカナノからシングルナノへ
ナノサイエンス・テクノロジーは、イノベーションの源泉です。
放射光科学は、ナノアプリケーションの国際競争の時代に入りました。 スピントロニクスデバイス、燃料電池、リチウムイオン電池、ヘルスケア等の研究開発でも、これまでの100ナノメートル以下のデカナノから、10ナノメートル以下のシングルナノでの非破壊観察のニーズが高まっています。

SLiT-Jの光は、このシングルナノアプリケーションを可能にします。
すなわち、SLiT-Jは、ナノを見るための巨大な顕微鏡 です。
放射光で何が見える?
原子・分子・ナノの構造や、電子が関わる機能が見えます。それにより新しい機能を持つ材料やデバイスの開発、生命機能、創薬の研究開発なども可能になります。
一般に、光の波長より大きなのものしか鮮明に「見る」ことができません。ナノメートル 単位の大きさで物質の細部やその性質を鮮明に可視化するには、 光の波長がそれ以下のX線領域の放射光が適しています。
デカナノからシングルナノへ

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